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自筆証書遺言の簡略化①


相談者が遺言書をご持参の上、来所されました。
相談者は女性の方で、その女性のお父様がお亡くなりになられたそうです。
ご持参された遺言書は、それはそれは達筆で、しかも毛筆で書かれたものでした。
お父様の前職は、校長先生までお勤めになられた教職者。
なるほどと、大きく頷かされた覚えがあります。

「自筆で書かれたものに間違いはありません」とは相談者の談。

そこで問題となるのは、その有効性です。
自筆証書遺言は、その形式が法律(民法)で厳格に定められています。

ポイントは以下の通りです。
1.全て自筆(自分)で書く。ワープロや代筆は無効です。
2.日付を入れる。
3.自分の名前を書く。
4.印鑑を押す。印鑑は実印が望ましいですが、認印(スタンプ印は避ける。)でも構いません。
5.訂正箇所があれば、法律で定められた訂正方法で行う。加除訂正の方法を間違えると、
遺言書が無効となる可能性があります。

【参考】
民法968条(自筆証書遺言)
第1項 自筆証書によつて遺言をするには、遺言者が、その全文、日附及び氏名を自書し、これに印をおさなければならない。

第2項 自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を附記して特にこれに署名し、且つ、その変更の場所に印をおさなければ、その効力
 がない。

判例(大判大4・7・3)
 本条(968条)にいう氏名の自書とは、遺言者が何人であるかにつき疑いのない程
 度の表示があれば足り、必ずしも氏名を併記する必要はない。

判例(最判昭54・5・31)
 自筆遺言証書の日付として「昭和41年7月吉日」と記載された証書は、本条(96
 8条)にいう日付の記載を欠くものとして無効である。

判例(最判昭62・10・8)
 自筆証書遺言につき他人の添え手による補助を受けた場合は、遺言者が自書能力を有
 し、遺言者が他人の支えを借りただけであり、かつ、他人の意思が介入した形跡がな
 い場合に限り、自書の要件を充たすものとして有効である。

判例(最判平1・2・16)
 自筆遺言証書における押印は、指印をもって足りる。


最近は、遺言書セット」なるものが書店などでも販売されています。
上記のように、遺言書作成は厳格な「法律行為」でもありますので作成後は、専門家(行政書士、司法書士、弁護士等)
へご相談されることをお勧めします。
(続く)

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